日本特有の山の地質からトンネル掘削作業は依然、熟練者によるところが多く、しかしながらその熟練者不足は深刻な課題と言われています。このケースでは、建設機械の動きをリアルタイムに可視化、記録することで熟練工のスキルを定量的に判断することが可能になります。
従来、熟練工は発破計画図と呼ばれる、トンネル切羽面に掘削するダイナマイト装填用の穴の図面を見ながらガイドセル(アーム)を操作し掘削してきました。本システムでは、手元のスクリーンにガイドセルの現在位置を発破計画図に重ねる形で描画するため、常に状態を把握しながら操作することが出来るようになります。これにより、高いスキルを持たない人員でも正確に作業することが可能になります。
空間位置トラッキングシステムの技術を採用し、既存の建機に後付けしています。建設現場という厳しい環境下であることから、非接触計測の利点が活かされます。